1448人が本棚に入れています
本棚に追加
バスルームから出ると脱衣室には下着は同じだけど、着ていた服の代わりに真新しいドレスが置かれていた。
怜様が選んだと思われるドレス。
下着姿では彼の欲望を煽るだけ。彼好みのドレスを着るのは抵抗あるけど、仕方がない。
私は渋い顔でドレスを着た。
私の体型にジャストサイズのドレス。
私は鏡を覗きながらドライヤーで髪を乾かした。
「随分と念入りだな。紗月」
彼は馴れ馴れしく名前を呼び、私の様子を見に来た。
彼は新しいスーツに身を包んでいた。
「そのドレス…サイズはピッタリだな…」
「みたいです。貴方の好みですか?」
「・・・あぁ…君に似合うと思って買った…」
彼の言葉はいちいち私の心をキュンキュンさせる。
女性の喜ばせる術を知る彼にお礼なんて言えば・・・全てを許したコトになる。
私は何も言わず、ひたすら髪を乾燥させた。
「リビングに戻ったら、今度こそサインして貰うぞ…紗月」
そう言い捨て、彼は出て行った。
最初のコメントを投稿しよう!