既成事実

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テーブルの上に置かれた紙は婚姻届ではなかった。 「これは何ですか?」 「結婚契約書だ…」 ーーーーーー 神楽坂怜(以下を「甲」と言う)妻_______(以下を「乙」と言う) は互いの便宜の為助け合うコトを約束し、この契約を締結する。 ーーーーーー 「俺は君に金を与え、君は俺の子を産む。そうやって共に助け合う。この結婚は互いの便宜を図る為の結婚だ」 「貴方ね…犬や猫の子を産むんじゃないのよ!!人の子よ!!」 「そうだ・・・君は俺の子を産む」 「こうしている間にも闇金の利子は増えていきますよ…紗月様。 怜様の言葉を受け入れて、サインして下さい」 瀬川さんまで耳許で私を脅しにかかった。
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