既成事実

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既成事実

厚い遮光カーテンが外の世界を遮断をしていた。 「此処は…」 私は目を覚ました。 肌に纏わりつくかけ布団。 布団の中を覗けば、下着姿で眠っていた。 睡眠薬を飲まされ、挙句の果てにカラダまで奪われるなんて… 超最悪、最低…女の敵。私だって、怜様に好意を寄せていたのに。こんな形で肌を重ねられるなんて…世界で一番嫌いな男になってしまった。 「お目覚めか?」 怜様がバスローブ姿で寝室に戻って来た。 洗いざらしの黒髪は艶やかな雰囲気を醸し出す。 バスローブの腰ひもは緩めに締められ、胸許が開けて見えた。 私は眠っている間にあの厚い彼の胸板に抱かれた。 そう思うと官能的なキモチがカラダの奥底から溢れ出した。 私は自分の姿が恥ずかしくて布団から出られず、カラダも起こせなかった。 「今更恥ずかしがるコトないさ。君が眠ってる間に、カラダは隈なくチェックさせて貰った」 「わ、私は…まだ・・・貴方と結婚すると言ってないのに…最低!!」
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