1447人が本棚に入れています
本棚に追加
既成事実
厚い遮光カーテンが外の世界を遮断をしていた。
「此処は…」
私は目を覚ました。
肌に纏わりつくかけ布団。
布団の中を覗けば、下着姿で眠っていた。
睡眠薬を飲まされ、挙句の果てにカラダまで奪われるなんて…
超最悪、最低…女の敵。私だって、怜様に好意を寄せていたのに。こんな形で肌を重ねられるなんて…世界で一番嫌いな男になってしまった。
「お目覚めか?」
怜様がバスローブ姿で寝室に戻って来た。
洗いざらしの黒髪は艶やかな雰囲気を醸し出す。
バスローブの腰ひもは緩めに締められ、胸許が開けて見えた。
私は眠っている間にあの厚い彼の胸板に抱かれた。
そう思うと官能的なキモチがカラダの奥底から溢れ出した。
私は自分の姿が恥ずかしくて布団から出られず、カラダも起こせなかった。
「今更恥ずかしがるコトないさ。君が眠ってる間に、カラダは隈なくチェックさせて貰った」
「わ、私は…まだ・・・貴方と結婚すると言ってないのに…最低!!」
最初のコメントを投稿しよう!