ヤキモチのその先に

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触れられたところが少しだけ熱くなった気がした。昂哉は唇を尖らせていじけたような顔をしている。 「……ったく。仕方の無いやつだな。とりあえず、残りの仕事終わらせような。」 「はーい……」 こんなにも愛情表現をしてくれる相手に少し申し訳なさを感じたので、俺は少しだけ甘やかす事にした。 「……昂哉。」 「なんですか?」 ちゅっとほっぺにキスをして耳元で囁く。 「終わったら、沢山イチャイチャしような。」 それを聞いた昂哉の顔は一気に明るくなる。 「はい!!!」 そんな単純明快な昂哉はガッツポーズをして頑張るぞー!と叫んだ。 それから少しだけ休憩を取り、取引先の商社へと向かうためホテルの部屋を後にした。 * * * * * 夜 無事に商談がまとまり、その日の仕事は滞りなく終了する事が出来た。先方から食事に誘われた。本来なら接待として受けるべき事なのだろうがせっかくの二人きりの時間を少しでも長く過ごしたくて丁重に断りを入れた。 こうして仕事も無事に終わりようやく一息ついた所でプライベートタイムに徐々に切り替えるべく、ネクタイを弛める。
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