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「それもね、今回と同じようにぶつかってから知り合ったんですよ、笑えるでしょ。そんな事何度もあるんですね」
「そんな事あるんですね!」
「その方も会社の前で待ってくれてたんですよ、そこから少しずつ仲良くなって…でも飽きられたんでしょうね。フェードアウトされましたよ」
「こんなに素敵な方なのに?」
「浅倉さんって、持ち上げるのが上手いですね。でも僕は浅倉さんが思ってるほど底は深く無いですよ」
「あ!良い景色ですね!よくこんな穴場知ってましたね!すごい!」彼はそうやって話題を変えて感動してくれた。
「そこの駐車場に止めましょう。少し外に出てみませんか?寒いのでエンジンはかけたままにしておきましょ」少し彼を誘ってみた。
この場所はいつ来ても夜景が綺麗だ。眼下に見える街からの明かりがおもちゃのようにキラキラと輝く。
彼の目もキラキラと輝いていた。少し肌寒い。それとなく彼と腕を組み胸を当てる。
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