#4 アル

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 「わぁ!!」  僕は入った細い道で思わず声をあげた。一難去ってまた一難。そこにはとっても大きな、黒くて脚が六本くらいあって、目がたくさんあって、牙の生えた、怖い生き物が、ねばねばしたものにつかまって、僕を睨んでたんだ。 「ごめんなさい、君のおうちだったんだね。」 そういって僕は、そこをすぐに出ようと、壁をつかって方向をかえた。  そしたらその大きな黒い生き物は、ばっと僕の方にとんできたんだ!! 「わぁぁぁぁぁ!!!!ごめんなさい!!!!」 僕は必死に逃げ、せっかく逃げ込んだ道からでちゃったんだ。 「おい!でてきたぞ!!」  外に出ると、またあの人間たちに見つかってしまった。僕は慌てて必死に逃げ回る。  一体どこにいけば僕は静かに暮らせるんだよぉ!!  必死に逃げて、逃げて、逃げ続けた。すると、あたりはすっかり真っ暗になっていたんだ。一日中動き回って、くったくただった。  あぁ~、もう疲れたよぉ。  人通りがすくない細い道で、僕はとまった。そのときだった。  「ヘビさんもひとりぼっちなの?」  びっくりして見上げると、そこには人間がいて僕を見下ろしていた。  やばい、またいじめられる!  そう思って、急いで逃げようとしたら、その人間が、 「僕は君のこと、いじめたりしないよ?」 といったんだ。僕は立ち止まり、ゆっくりその人間の方を見た。 「だってほら、僕も嫌われてるからさ。」 そういって、その男の子は、脚をひらひらした。すると、じゃらじゃらと、金属の音がした。その子の脚には、何かが巻かれていて、脚と脚の間にも一本の鎖があったんだ。
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