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ようやく筋肉痛にも慣れてきた頃、部活帰りにマンションの郵便受けをチェックしていると不意に声をかけられた。
「ゴッちゃんじゃん。珍しいね、こんな時間に会うなんて。」
胸が高鳴る。
夏服のセーラーにウインドブレーカーを羽織った、あの日と同じ笑顔の絢香。
何故か彼女の通う進学校の制服が格好良く見えた。
「その呼び方はやめろよ。」
「ごめんごめん。結局陸上部入ったんだ。」
「あ、うん。あのあとしつこく勧誘されてなんとなくっつーか。」
彼女に触発されて始めたとは言えない。
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