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「安原君、あのさ、もうちょっと真面目に練習に参加してくれないかな?他のヤツに示しつかないし。」
ある時白石キャプテンがしびれを切らして安原に言ったが彼は悪びれる様子もない。
「そやったらアレっすか。先輩の言う通りの練習やっとったら10秒台出せるんすか?」
「そ、それは・・」
安原は整髪料で固めた前髪を弄りながらいかにも面倒そうに言う。
「僕は僕のやり方で練習やるんで。それで10秒台出すんで。文句ないんとちゃいます?」
コ、コイツ・・どこまで調子に乗るんだよ、と周りの部員も気色ばんだ時、彼はさらに信じられない事を言った。
「もうね、一番速い奴がキャプテンでええんちゃいますか?まあそれやったら絶対に僕ですけど。」
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