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もう
あなたのことなら大抵わかる。
たとえそれが、私にとってよくないことでも。
「好きだから、一緒にいるし、いろいろしてあげるんだよ」
確かにあなたはみんなが羨む優しい彼だ。
でも、最後に私と目を会わせたのはいつ?
最後にあなたから話しかけてきたのはいつ?
最後に私の手に触れたのはいつ?
目をつぶって、私の顔を思い出せる?
誕生日を言える?
最近私よりたくさん、
あなたに見られているスマホ。
その画面の向こう側にいる人が羨ましい。
いらないなら別れてくれたらいいのに。
それもしてくれない。
私が変わってしまったのかも。
前より欲張りに、前よりあなたに甘え過ぎて、
もう取り繕えないし、もう戻れないのに、
まだ修復できそうな気がして…すがってしまう。
もう、視線が合うことも、
もう、同じことで笑うことも泣くことも、
決してないのに…。
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