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誤算
お前はずっと俺のこと好きだって
絶対に離れないなんてたかをくくってた
お前以外の女との関係も
絶対にばれないと思っていたし、
ばれても嘘をつきとおす自信があった
俺だって苦しい
そんな勘違いしてた
お前は違ってた
『私のせいで、あなたが彼女に会えないのは苦しい』
『彼女と比べてしまう自分が苦しい』
そんなふうに感じてたから…。
だから俺から離れる方法を
一生懸命探してた
あいつはそんなお前の助け舟だった
そう気づいたのはいつだったかな
あいつに会うお前は昔みたいに笑ってた
あいつもお前の気持ちに気づいて
あいつもお前の気持ちに答えていた
街中であいつとすれ違う
あいつも俺に気づく
すれ違いざま
あいつと視線がぶつかる
—!
あいつのにやりと笑った
不敵な口元が忘れられない
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