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「別にお前が欲しそうにしてたから言った訳じゃねぇよ?」
「……」
「ほら俺、こう見えて子煩悩だし」
心の声がバレてるのかと思って、内心焦った。
確かに加持は、見た目に似合わず子供が好きだ。
陽夕ともよく遊んでくれるし、会話も楽しんでる。
と言っても、加持が一方的にいつもの調子で変なボケを入れて、意味が通じない陽夕に見事にスルーされてるわけだけど。
そんな一コマがほっこりするし、それを見るのが私の楽しみだったりする。
「今日いっぱい拝めたから、俺はもう大丈夫だけど」
「言い方」
「でもまぁ産むのはお前だし、ほぼお前に負担がいくわけだから、無理にとは言わない」
「……無理じゃない」
小さく返事をする私に、加持は満足気に微笑むと再び唇を重ねてくる。
それに応えるように目を閉じると、啄むようなキスが、角度を変えて何度も落ちてきた。
「何で分かったの?」
「まぁ確信はなかったけどな。何となく」
「問いたださないところが加持らしいね」
「でもお前全然言わねぇから、俺にもっとおっぱい触って欲しいのかと思った」
「……今日はいいよ」
「なにそれエッロ」
「バカ」
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