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「……そう、なんだ」
誰?
いつの間に?
なんとなく…なんとなくだけど、これは聞きたくなかったな…。
「あ!杏奈達こんなとこにいた!」
いつの間にかパレードは終わっていたらしい。
香菜と良平が駆け寄って来た。
荷物を橘に預けていた人もぞろぞろとこちらに来る。
それと同時に橘はあのニコニコ笑顔に戻っていて、結局詳しく聞けないままこの話は終わってしまった。
彼女…いたんだ。
橘の後ろ姿を見ながら貸切バスに向かう。
いつも一緒にいるのに、やっぱり私は橘のことを全然知らない。
だけど、あんなに橘のことを知りたいと思っていたのに…知ってしまって後悔している自分がいる。
矛盾してるな。
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