ランジェリーナ

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私より少し年上に見えるその男の手元をよく見てみれば、私のよく知っているというかたった今探していたものが握られていた。 まさかこんなにも簡単に犯人が見つかるなんて。 普通犯人ってバレそうになったら全力で逃げるものだと思うけど、何故か目の前の男はぽかんと突っ立ったまんま。 これはチャンス。 軽くボコボコにした後、警察に突き出して───── 「どちら様?」 「それはこっちの台詞だよこの変態男」 え、なに言ってんのコイツ。 逃げるどころか、普通に話しかけてくるじゃん絶対頭おかしいじゃん。 まぁ人の下着盗む時点で頭おかしいけど。 って、今そんなこと言ってる場合じゃなくて。 「アンタ自分が何したか分かっ…」 「ヒトミちゃん?」 「は?」 「君はヒトミちゃん?」 「違いますけど?」 「だよね。ヒトミちゃんにしては渋い下着だなって思った」 刺してもいいかな。
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