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それにしてもどこへ向かっているのだろう。
車を発進させてから30分ほど経ったけれど、亮さんは迷いなくどんどん車を走らせる。
まさかホテル?なんて思ったけれど、気付けば街を抜け街灯も車通りも少ない道に出ていて、そのままさらに進むと車一台すれ違えるほどの山道を登り始めるから段々と焦ってくる。
まさかこれって……
「亮さん?」
「…ん?」
「無理心中ですか?」
「……ごめん、ちょっと意味が分からない」
「久しぶりに交わした会話がそれかよ」と亮さんはクスクス笑う。
結構本気で言ったんだけど、亮さんが笑うと私も笑えてきてちょっとだけ空気が和んだ。
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