合鍵

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人一人が通れるほどの細い道が出来ているけれど、雑草が邪魔をして足場が悪い。 目の前を歩く亮さんの手をしっかりと握りしめ、茂みを軽くかき分けながら歩いて行くと… 「わぁ…」 少し開けた場所に辿り着き、亮さんが立ち止ったため私もその横に並んで前を向くと、目の前に広がる景色に感動した。 ここは街一面を見渡せる場所らしく、そこにはキラキラと輝く夜景があったのだ。 「綺麗……」 「もう少し早い時間だと、もっと綺麗だったんだろうけど」 「十分です…めちゃくちゃ綺麗です…」 あまりにも綺麗で、亮さんの手を握りしめたまましばらくその景色に魅入ってしまっていた。
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