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「ていうか、今はそんなことどうでもよくて」 脱線した話を戻そうとすると、慶子さんは「そうだったそうだった」と笑う。 結構本気で悩んでるのに、慶子さん絶対楽しんでる。 「もちろん、その告白は断ったというか、弟にしか見えないって伝えたんです」 「わーエグーい」 「そしたら完全に嫌われちゃって、そっから私達の空気が最悪で、全然上手くいかなくて…」 「まぁそうだろうね」 「私は前みたいに仲良くしたいんですけど……」 「いや無理でしょ。義弟くんに同情するわ」 思ったことをズバズバ言ってくる慶子さんの台詞が胸にグサグサ刺さる。 確かに慶子さんの言う通りなんだけど、もっとオブラートに包んでほしい。 「まぁでも弟を男として見れないよね。いくら血が繋がってなくたって、姉弟なわけだし。しかも若いし?私が鈴の立場なら迷わず婚活男を選ぶわ」 そう思っていたら、やっとフォローしてくれた。 そうなんだよ。慶子さんの言う通りなんだよ。 井上さんを断る理由なんて思い浮かばない。少し前の私なら絶対に付き合ってた。 なのに、今は何故か引っかかってしまう。
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