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「え、また別れたの?」 「はい……」 「しかも今回は不倫?」 「はい……」 「そろそろお祓いしてもらった方がいいんじゃない?」 「私もそう思います……」 ほんと男運ないねーと零しながらカフェラテを飲む先輩に苦笑する。 そう言われても仕方がない。だって本当に男運がないから。 「(すず)、今年に入ってこれで何人目?」 「今年はまだ二人目です」 「まだって、まだ3月だよ?3ヶ月で二人と別れるのは寧ろ才能だよ」 「…やっぱ一人目はカウントしなくてもいいですかね」 「何だったっけ、元旦に付き合って、次の日にニートって知って即別れたんだっけ?」 「消防士って嘘つかれてました」 「酷い話よね。でもカウントしとこ。なんか数えるの楽しくなってきたし」 結構傷ついているのに、私の失恋話を楽しんでいる先輩はなかなかドSだ。慰める気は更々ないらしい。 彼女は同じ会社の先輩で、入社当初から可愛がってくれてる歳はふたつ上の慶子(けいこ)先輩。 昼休み、彼女に一番に報告したら大爆笑された。 「鈴、今何歳だっけ?」 「27です」 「そろそろヤバいじゃん。合コン開こうか?」 「あ、いえ、もう婚活パーティーの予約入れたので」 「仕事はや」 彼女の言う通り、そろそろ本気で結婚相手を探さないとヤバいと思った私は、今朝婚活パーティーをネット予約しておいた。 今まで付き合った男の数は10人を軽く超えているのに、まともな人と付き合った記憶がない。 正直、かなり焦っていた。
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