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初体験はというと…とにかく、佑真さんの手つきが優しかった。
初めての私にはそれがすごく嬉しくて、とても心地よく感じた。
それでも最初は罪悪感に苛まれて、「佑真さん、これなんの冗談ですかー?」なんて笑いながら拒んだ。
だけどそれを軽くスルーした佑真さんは、私をぎゅっと優しく抱きしめたかと思うと耳元で名前を囁いて、頭ぽんぽんってしてくるもんだから、弱ってた私の心はあっという間に支配されてしまったのだ。
本当に最低なことをしてしまったと思う。
お姉ちゃんの彼氏なのに。
大好きなお姉ちゃんの、大事な人なのに。
この歳になって、大切な家族を裏切るようなことしてしまうなんて……。
────でも、ごめんねお姉ちゃん。
実は昨日の佑真さんを思い出す度に、ドキドキしてしまう自分がいるの。
ダメだと分かっているのに、もう二度と会ってはいけないと思うのに、彼が頭から離れない。
なんなら今すぐにでも佑真さんに会いたい。
昨日の温もりが欲しい。彼に触れたい。
お姉ちゃんのこと裏切りたくはないって、本気で思ってる。思ってるけど、この気持ちに名前を付けたら………恐らく、恋、だ。
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