恋の仕方、忘れました

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あー、恋したいなー。 最近暇さえあればコーヒー飲みながらこんなことばっか考えてるけど、恋ってどうやってするんだっけ。 イケメンで公務員で優しくて一途で次男坊の人が目の前に現れたら少しはキュンとするのだろうか。 でもそんないい人材が急に出てきても、なんでコイツ売れ残ってんの?ちょっと癖があるんじゃない?って、躊躇しちゃうわ、きっと。 「あ、そろそろ出なきゃ」 ふと腕時計に目をやると、取引先に向かう時間が迫っていた。 これから向かう取引先の社長は、毎回セクハラ発言が凄まじい。 今から気が重いけど、今日の夜はお姉ちゃんが手料理を振舞ってくれるって言ってたから、それを楽しみに頑張るしかない。 ついでにお姉ちゃん達・にいっぱい愚痴聞いてもらお。 と、心の中で呟きながら、私は給湯室を後にした。
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