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勉強は出来る方じゃないけど、好きな方。
暗記は苦手。
会ったこともない人の名前と詳細3桁分なんか、パラパラ漫画をみるように触っただけで目眩がする。
いつかはやらないといけないとわかりつつも、どうにか逃げられないかな、なんて甘い考えの割合が高いまま、焦らすような気持ちで誘いを断り続けてきた1週間だった。
昨日だって本当は早くベッドに入るつもりなんてなかったのに、仕事を理由にしてまで逃げてしまった。
証明してみせる。
この『1回』を。
本人が『俺ならこんな男は選ばない』というめんどくさい男と、相当な努力をしてまで一緒にいたい。
どこからこんなに意欲が湧いてくるのかなんて、知りすぎている。答えは彼のそこかしこから。全てが、欲しいから。
「いや、明日からにしよう」
「今すごいやる気になってるのに」
「そのやる気は…俺にちょうだい。ベッドで」
「…あっ!や、でも、」
「逃げられないって知ってるのに逃げようとするとかほんと…」
「ご、ごめん…」
「燃える」
「燃えやすいなぁ!もう!」
「どうしてこんなに燃えやすいか知りたい?」
「…知りたい」
「中も外も隙間なく、覚えさせるため」
ベッドに運ばれ早々と空気を奪われながら、改めてショートパンツをはくことを言い逃げた件を咎められる。
1日燻った拗ねた追い込み方に容赦なんかあるわけない。心臓騒げる色めいた顔を見上げ、いつもの質問と口先だけの答えに溺れていく。
「あっ!」
「濃いのついた…今日はいっぱい、つけていい?」
「…ぅんっ…」
「奥も…また味わいたい」
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