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「何って。コレだよ、ほら。修理してもらってたの、できたんだ。早かったよね~」
ナオが袋を開けて傷つかないように包まれていた布の中から取り出して見せたのは、タイバー。
俺の!
「な、なんでお前が⁉」
思わず叫んだ俺に、目の前のナオは平然と返して来た。
「なんで、って。修理出さなきゃって言ってたじゃん? 黙って持ってったのは悪かったけど、拓馬何も訊かないしわかってるんだと思ってた」
「しゅ、修理? ってなんの? てか、訊かなかったって、そんなの訊けな、──あ、いや」
我ながらしどろもどろの俺にナオはまったく意味不明の様子だが、そんなことはまるっと無視して話を続ける。
「この馬、なんか取れそうだったから。ぐらぐらしてるって程じゃなかったけど、小さいしいつの間にか外れちゃったら困るからさぁ」
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