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カフェを出て、無言でなんとなく二人、横並びで歩く。いや、合わせてくれてるんだ。佐々木さんが私の歩調に。
「ふ」
「?」
「ハハハ…!!!」
佐々木さんが突然、面白くてたまらない!っていう様子で肩を震わせている。一体どうしたの?!佐々木さんの先ほどまでの表情は社会人のビシッとした大人の表情だったのに今は無邪気な表情だった。
「あ…突然笑い出してすみません。普段こんなこと経験しないからちょっと面白くって」
たしかにこんなこと普段ないけど!絶対今日のこと、忘れれないと思うけれど!
「あの…ココアさん。あなたの本当のお名前、伺ってもいいですか?」
「あ、そういえば言ってませんでしたよね」
名乗るタイミング逃してたよ、いろいろあったから。私が名乗ろうとすると佐々木さんが立ち止まり、私のほうを見て言った。
「俺もあなたと友達になりたいです」
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