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「君も今日からここの住民?」
カプチーノちゃんから私に話しかけてくれた。このゲームは仲間同士でこうやっておしゃべりができる。最初の説明で読んだことを思い出す。ここで友達を
増やすことも自分のアバターレベルも上がる1つみたい。
「うん、今日から」
私も軽く言葉を返す。ゲーム内だから気を遣うことなんてしない。嫌になったら辞めればいいし。その気軽な気持ちが後押ししたのかカプチーノちゃんとの会話が意外にも続いた。
「そうなんだ。自分も今日からなんだけど、ここの世界観すごくいいよね!」
カプチーノちゃんて私って言わずに自分って言うんだ。体育会系女子みたいだなあとちょっと思う。嫌いじゃない。職場での体育会系の感じって嫌だけど、友達としてだったら好きかもしれないって分かるかな。
「私もこの世界、可愛いと思ったよ。でも今までこういうのやったことないから、ちょっとドキドキしてる」
「ココアちゃん、ゲーム初めて?」
「うん。全くやってきたことない」
「そうなんだ。自分、多少はこういうのやってる方だから力になれることあったら手伝うよ!」
カプチーノちゃん、すごく優しい。まだ会ったばかりなのに。何かの詐欺にあうんじゃないかっていうぐらい優しい。
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