「秋…  出会い… 」

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「秋…  出会い… 」

貴方との出会いは  ほんの少し時間がずれていたら 出会う事もない 運命のような 不思議な そんな出会いだった… あの日 まだ15歳 高校生になって 初めての秋 そして 初めて 親と喧嘩した日 友達との約束も遅刻して 予定が とことんくるった日 帰りたくなくて 北大路の駅を  あてもなく ふらふらと 歩いてた 誰かに 声をかけられた気がして 振り返っても誰もいない そしたら 車から 窓を開け 顔を覗かせた 貴方がいた 手をまねいて 辺りを見渡しても それらしい人がいなくて 今から考えても とても怖くて危ない事を 何かに押されるような もう どうなってもいいやって 助手席に乗った それは ナンパとかじゃなく 人違い 服装と時間と場所だけで 私だと思い 声をかけたと 人間違いだと言う事もせず その人の振りをしてしまった ドライブでもしようかと 言われて 車が 走り出した 緊張と罪悪感 親との喧嘩を思い出しながら 外の景色を見て 何を 話したのかも 何も 覚えてなくて 少しずつ暗くなる 空を見て 気が付いたら 琵琶湖の湖畔に止まってた 周りは もう暗くて 夜景が綺麗だった 車の中では  ハウンドドッグが 流れてて 俺 この曲 大好きなんだと…   それは 優しいバラードだった しばらく曲を聞いていた 帰りたくない それだけで 乗り込んだ車 怖いけど 帰りたくなくて 心の中で ぐるぐる ぐるぐる 気持ちが動いてた 車から見る 夜景まで  ぼやけてみえた 突然 運転席から こちらに 覆うように 彼の身体が近づき 顔が間近まできて 心臓の鼓動が 外まで聞こえるんじゃないかってくらい ドキドキ ドキドキと すごい速さで打ち 何もかも 初めての事で 思わず 顔をそらした 怒られたり 何かされるんじゃないか いきなりここに 置いていかれたらどうしょう? 何だか 頭の中までも 騒がしくなって 何がなんだか… … けれど 手慣れているのか なんなのか いや? そっか と優しく言って  じゃあ帰ろっか! そう言って 車をはしらせた もう 外は真っ暗 何も見えなくて 車のライトが 綺麗だった これからどうしよう… 帰りたくない だけど このままも怖い ざわざわ ざわざわ 心が ずっと騒がしい 涼しいより 少し寒い風が 気持ちよくて そして 何故か 少し不思議な気持ち 淡いピンクのそんな気持ち… 京都に戻ってきたところで ふっと 彼が 家に寄ってく? まだ時間も早いし… なんとなく これは 危ない展開? 何がってわからないけど なんだか 危険を察知しながら それとは裏腹に 頷いた  車を止め 彼の後を トボトボと ついて行った けれど だんだん怖くなるし 心臓が張り裂けるくらいに ドキドキするし 初めて男性の部屋に 足を入れてしまった… もう お部屋には こたつが置いてあって それでいて とても小綺麗にしてある 兄を持つ私には あ 誰かいるかも そんな感じがして 胸に痛みを感じた しばらくして 何故あそこにきたの?と 聞かれ 誰かもわからないのに 良かったの?と ん??  誰かもわからないのに?? ん?? どうゆうこと????? 理解不能になって 実は親と喧嘩して 家に帰りたくなくて 車に乗り込んでしまいました ごめんなさい!! 気がつくと 口が 勝手に喋りだしていた… え!! じゃあ 俺人違いしたん? うわ ほんまけぇ〜 ごめんなさい!!   いや 別にいいんやけど 来ないと思いながら 行ったら いたから 嬉しくて ごめんなさい!! ごめんなさい!! 大丈夫やし そんな あやまるな 大丈夫やから!! やさしく 落ち着かせてくれた けれど 嬉しくてといわれて また  何故か 私も嬉しくて… しばらく 沈黙が続いてしまった 歳って  19? 20歳? あ そんなくらいに見えてるのかな? いくつにみえる? 20歳かなぁ? 当たってる? 15歳なんていえないし… その場は 頷くだけにした 俺 25歳 丁度いいよなぁ〜 はっ? 何が丁度良いの? どうゆうこと?? 15歳って 周りがどんな知識や どんなお付き合いをしているのかも しらなくて 周りのお友達が  大学生と付き合うとか そんな話しは 聞くけれど 子供は聞いたらあかん お は な し そう言って 肝心な話しは聞かせてもらえない 宝塚とバレエが大好きな 夢見がちな 子供の扱いをされていた私 突然の話しに 理解できない!! ずっと 心臓は ドキドキしていて そうしたら 彼が 私の手を握り 顔をそらす私を 片方の手でおさえ キス キス… 初めての大切なキス 優しく そっと  身体を寄せて… 長い 長い時間な気がした 気が遠くなるような 雲の上にでも乗ったような あまい あまい時間 本当に気絶しそうになり ふわんと身体を 抱き ベットへ連れていかれた 顔が暑くて 直視できなくて 色々 突然な展開に 頭はショートしかけで けれど そのあまいキスに 逆らえなくて とろけていきそうで… 帰りたくなくて 身をまかせ だけど やっぱり 怖くって ごめんなさい ダメって 吐息のような声がでた… 初めてなの?… うん… そっかと 抱きしめられた 人間違いからの 淡い 淡いピンクの恋が はじまった
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