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高校進学を考えるあたりで、クラブチーム内にも将来を考えるタイミングがやってくる。
子ども時代はある程度成長が早くて運動神経がよければ、周囲から抜き出てうまくなれる。でも中学高校になってくると、センスというか…プロのスポーツ選手を目指せる器かどうかってのが、見えてくるんだ。
子ども時代に「上手いやつ」は、結構たくさんいる。でもそこから年を重ねるたびにふるい落とされて、大人になってもその道で輝いていられるのは、ほんの一握り。
スポーツだけじゃない。
音楽だって、芸術だって…どの道でも同じことだ。
別に、その道を究めることをあきらめるのがいけないことだとは思ってない。全員がプロ選手とか、プロの演奏家とか、ありえないだろ。自分を輝かせる場所を見つけるのだって、大事なことだと思う。
さらに、家庭の考え方も大きく影響してくる。
家族総出でプロになることを目指すのか、そうではなくて勉強をして一般的な道に舵を切るのか。
どういう道を選んだって、思い通りに行くとは限らない。
努力はどこに行ったって必要だ。
でも、プロのスポーツ選手になるという道は、ほかの道に比べて細くて険しいということは、子供の俺にも分かってた。
このままクラブチームで上を目指して、そのルートに乗る…
不可能ではないけれど、余裕でいけるような位置にいるわけでもなかった。
それをしようと思ったら、そろそろ本気で集中しないといけない層。
そのためには、勉強なんか最低限にしておいて、起きてる間は常にサッカーをやっていないと…みたいな状況だな。
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