望んだものはただ、ひとつ~リーベスの崩城~

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 太陽の光を浴びてキラキラと美しく輝く銀の髪を、遠くからジッと見つめる幼子の瞳があった。嬉しそうにじゃれつく兄に向けられるその柔らかな微笑みに、どこか胸が苦しくなる。  そのけぶるような菫の瞳に自分を映してほしくて、その声で名前を呼んでもらいたくて、幼子は突き動かされるように駆け出した。
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