ぼく、ぬーぬー

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 としろうくんは、お母さんに「ありがとう」っていったよ。  もちろん、ぼくも「ありがとう」っていったんだ。  お母さんがいなかったら、ぼくたちはもう会えなかったかもしれないもんね。  としろうくんはぼくをにぎりしめて、「ごめんね」っていってくれた。  あやまることなんて、ぜんぜんないのに。  ぼくはつよいから、だいじょうぶだよ!  だから、もうなかないで。  ぼくでハナミズをふいてもいいからね。  それから、としろうくんはモコモコのタオルでぼくをくるんでくれたんだ。  としろうくんがケガもなくげんきで、ぼくはうれしいよ。  いっしょにいると、あったかいね。  ぼくたちはこんどこそ、いっしょにお家に帰ったよ。  その日はあったかいスープをのんで、ちょっとだけゲームをして遊んだんだ。  これでいつもどおりだね。
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