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「ん?セリーナも同じなのかな?」
王子は愛しげにギュッと抱きしめる。
「違います。…いや、違わないけど、恥ずかしいんです。王子が甘い言葉を言うから」
「可愛いな。照れているのか?可愛すぎるな」
「だからもうやめてください。恥ずかしいです」
「ん?顔が赤いな。それもリンゴみたいで可愛すぎるぞ。そんなセリーナも好きだ」
「だからやめてって言ってます!」
全然わかってない王子は「可愛い」とか「好き」とか連発する。セリーナはまた倒れて眠っちゃうんじゃないかと思うほど、顔が熱かった。
「すまない、許せ。この数ヶ月伝えたかった思いが溢れているのだ」
「…ありがとうございます」
セリーナはニールからどれだけ王子が献身的にセリーナを看病したのかを聞いていた。
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