いざ、参らん

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「おわあああああああぁぁぁあ!!避けてくれ!!!!!」 「は?なっ…!?」 上手いこと門を飛び越えた先、落下地点に運悪く人が居たためにそのまま…どしゃんと 「いててて…」 「………すみませんが、退いて下さい」 「あ、悪かったですます!」 下敷きにしてしまった人物から鋭い目線で見られて、ハッとして上から退いた。副会長だろうなと思って、アンチで良くある敬語の下手さ加減…ばっちしでは??天才的な演技。 どうやら、副会長(仮)は避けれはしなかったものの受け身は取れたみたいで、怪我はなさそうだ。  制服を叩きながら起き上がって、お手本のような姿勢を取った。所作に無駄がないといいますか、良いとこの御曹司だな。 「ですます…?…上から人が落ちてくるとは何事かと思いましたよ、危ないのでやめて下さいね?私はこの学園の生徒会副会長を務めております、神無木 清十郎(かんなぎ せいじゅうろう)と申します。」 「転校生の柊木 まなさんで宜しいでしょうか?」 いや、なっっが、名前なっっっっが でも結構居るんだよな六字の名前、平仮名ならまだいいけど漢字だと書くの大変じゃね? 見た目はほんとにザ 副会長って感じだ。染めてないだろう綺麗な黒髪に黒縁眼鏡、肌は白くて顔立ちもかなり美形だ。モデル体型だな。身長は180いかないくらい?むかつく、5センチくらい寄越せ。心内ぐらいは悪態つくの許してくれよ。 そして何より、貼り付けたような笑顔。目は笑ってないし、愛想笑いならまだいいけど黒いものを感じるぜ、これぞ腹黒の代表ですと言わんばかり。表情とか空気感を読み取るのは得意な方だからな。 そこで指摘しなきゃなんないんだよな、まあ普通に初対面で失礼だと思うけど…悪いな副会長サン
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