夢みたいな ※

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「っ」 そう熱のこもった瞳で言われて、やっと意味を理解した。 分かってしまった途端、徐々に自分の頬がさらに赤らんでいくのがわかる。真央がそういう事を考えているなんて想像がつかなかった。 俺の中の真央は、仕草も笑顔も可愛いイメージが昔からあった。何か嬉しいことがある度ふわっと花が咲いたように笑うし、照れると 頬をポリポリかく癖があるところとか、とにかく可愛い。 だけどそれと反対に男らしい一面も知っていた。 空手をしている姿なんて男の俺から見ても見惚れるくらいにかっこよかったし、手も少しゴツゴツしてる所とか腕にも程よく筋肉がついてるところとか……、あれ、俺なんでこんなこと考えてるんだっけ。 そうだ。真央から「何するかわからない」と爆弾宣言をかまされたんだ。危ない、思考が変なとこにいく所だった。でも俺、真央からされて嫌なことなんて思いつかない。 「別に真央からなら何されてもいい…」 そこでハッと我に返る。あれ、俺今何言った…? 自分の失言に戸惑っていると、ずっと黙っていた真央が口を開いた。 「……ほんとに、意味分かってる?」 「へ…?」 「自分の言ってること、分かってるの?」 そう言われ真央の顔を見ると、なぜか怒っているように見えた。 だって本当に思いつかないんだ。俺だって真央のことが好きだし、触れたいとも──…触れられたいとも思ってる。 これを言ったら真央は何をしてくるか、大体想像できる。だからそれなりの覚悟が必要だ。 真央の言葉に小さく頷くと、意を決して伝えた。 「分かってるよ、ちゃんと。だから…」 そっと真央の右手を掴み、自分の頬へと持ってくる。そのとき真央の身体がふるっと少し震えた気がするけど、もうお構い無しだ。 「さわって、ほしい」 その男らしく優しい手で、俺に触れて欲しい。
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