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そして用意ができた私たちは外へ出た。
外はもうすっかり夜になっていたが、クリスマスが近くなったこともあって、道沿いにイルミネーションが光っているから明るい。
「キレイ!」
「うん、今、そこの噴水のところがホントにキレイなんだ。噴水のとこ、通っていこう」
真さんが言い、私は頷いた。
「ほんときれい! キラキラしてる!」
ちょうど見えた噴水がとてもきれいで、私は興奮して噴水のほうに走る。イルミネーションに彩られた世界は、なんだか魔法の世界のようで、私は思わず見とれてしまった。
ちょうど、そのとき、
「あ、待ちきれなくて、お迎えが来たね。純! こっちだよ!」
そう言って、真さんが手を振る。私の胸はどきりと跳ねて、ゆっくりと、真さんが手を振っている方向へ目をやる。
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