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フェノメノン
自然と口に出して言える人間が羨ましい。ありがとうもごめんなさいも分かっているのに私は言葉にすることが出来ない。
何故か喉に突っかかって言葉が思うように出てこない。
本当に厄介な現象だ。
だからちゃんと言葉にしている人を見ると凄いなと思う。そしてそれと同時に自分はなんてダメな人間なんだと自分自身を責める。責め続ける。
でも責めたところで何も変わることはない。次にまた同じようなことが起こっても私は声に出すことが出来ないのだ。
エンドレスに続くこの現象。もはや私のルーティンと言ってもいいくらいだろう。
何故こうなってしまったのか。何を間違えてしまったのか。どこで間違ってしまったのか。自分でも分からない。
この現象が無くなればもっと毎日が楽しいのかもしれない。でも人間そんな簡単に変われるものではない。結局私はこの現象と共に生きていかなければならないのだ。折り合いをつけて上手く共存していかなければならない。
いつかこの現象もいいものだなと思えるようになれるのだろうか?
それはきっと明日からの私にかかっている。
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