14匹目!!

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あたしは、ないよ。 ぼーーーっと瀧本を見上げていると、瀧本は、くっと、唇を強く噛んで。 「俺があるからちょっと来て!!」 あたしを、無理矢理教室から連れ出した。 ああ、めんどう、何なの… **** つれてこられたのは、人気のない廊下。 瀧本はピタッと立ち止まると、あたしの方を振り返ってきた。 「…大丈夫、なわけ?」 そして、唐突に何の脈絡もなく会話を開始する。 …大丈夫って何が。 「何のこと。瀧本に心配されるようなことなんて何もない。」 あたしが淡々と言い返すと、瀧本は「ん?」と顔を歪めて、それから頭をおもむろに掻いた。 「…何もないって、昨日泣いてただろっ。 何、俺の前で泣いたことなかったことにしたいとか、そういうの?」 昨日、泣いた。 あたし、そういえば、泣いた。 「もういいの、あれ。」 「は?でも、」 「瀧本じゃない人が、助けてくれるもの。」 大津くんが、お話、聞いてくれるの。 楽にしてくれるの。 それだけ。 瀧本の目はみるみる大きく見開かれた。 「俺、以外、」 この人、何を驚いてるの? 「だから、話すことない。」 あたしがもう一度同じことを言うと、瀧本は一瞬言葉を失って、「でもっ、」と食い下がった。 「俺の家の問題なんだから、俺の家に相談する方が…っ、ひいばあちゃんに言えばなんとかしてもらえるかもしれねーしっ、 ていうかちょっと待って、梅田、関係ない人に俺たちのこと話してるわけ!?」 瀧本が、喚いてる。 ああ、 ああ、 あ、
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