15匹目!!

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「ていうか?何、瀧本くん一人でひよちゃんたちの巫女さん見に行ったんでしょ? は、どういうこと?写真は?ねぇちょっと、」 とりあえず、写真よこせ。話はそれからだ。 僕がフンッ!と手を突き出すと、瀧本くんは勝者の笑み。 「写真なんかねーよ、残念でしたぁ~、」 はいいいいいいいっ!!? 巫女さんのひよちゃんを目の前にして写真なし!!?馬鹿なの!!?これだから駄犬はっ!! 「はあっ!?この役立たず!!!!」 僕がズバッ!!!と言い捨てると、それでも瀧本くんは余裕の表情! 「何言っても写真は出てこねーけどな!!!」 こいつ、ナマみたからって調子乗ってるううう!!!! こんっの顔!!!むかつくむかつくっ!!! それならいいもん、僕は瀧本くんには到底できないことしてやるもんっ! 僕はひよちゃんの方をキッ!!! 「いいもんっ、僕はナマひよちゃんを堪能するもーーーん!!!」 こう言って、僕はひよちゃんをむぎゅぅと抱き締めた。 ざまーみろ、瀧本くんは素直じゃないから、こんなの出来ないでしょっ。 ひよちゃんって態度は果てしなくデカいけど、体は小さいから抱き締めるとすっぽり腕の中に収まるんだ。 小動物みたいで可愛いよね、ウサギの僕が言うのもアレだけどっ。 瀧本くんは僕たちを見て目を三角にしてきましたっ! 「てめっ、卯月!!何勝手なことしてっ、」 ふふんっ、羨ましいだろ、ざまぁ。 僕はよりいっそうひよちゃんを引き寄せてクスッと笑った。 「別に瀧本くんに許可とる必要ないもーんっ、ひよちゃん、あったか、」 ピリッと、 いつもなら感じない緊張感がひよちゃんから流れてきた。 それと同時に、本能が『離れろ!!』って警報を鳴らして。 思わず、ひよちゃんから勢い良く離れた。 …え、 今の何………?? 「光?」 ひよちゃんが不思議そうにこっちを見てきて、あ、やばっ…… 「あ、いや、」 「光、どうした?」 ひよちゃんは、いつも通りの態度でキョトンとしてるけど、なんでだろ、ひよちゃんに近寄っちゃいけないって、僕の体がひよちゃんを拒絶してる。 「ううんっ、何でもない!僕クラスに戻るね! じゃ!!」 一体、なんで……!? 慌てて自分のクラスに逃げながら、まだ落ち着かない心臓を抑えた。
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