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"キヨメ"
それは亡骸や汚物を片付け、場を清める役をする者のことだった。
特に清浄を常としなければならない神社には重要な役割で、条介たち "えびすかき" も、戎社近くにそのようなものがあれば片付けた。
人々が恐れから嫌ったそういう役目は、"神の使いである特別な存在" だからこそ、彼らの仕事の一つとされていた。
「お前らも後でまた来よか。今は見んでええ。えびすかきが片付けるから一旦戻ろか」
「……帰らなあかんの……?」
「ケガレは感染るからな」
死というものが恐怖の対象だった日本の中世。死の穢れは伝染すると信じられていたため、人々は亡骸に触れる事を徹底的に忌避した。
村の大人たちの言葉を聞いて、子ども達はしょんぼりしてシマオ達を見た。
「……後でな」
シマオは静かにそう言いながら、条介の荷物を持つ手にギュッと力を入れた。
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