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その日の夜、長かった雨が終わったと気象予報士が満面の笑みで言っていた。
ずっと傘マークだった週間予報も一気に晴れマークに変わっている。
龍がくれた鱗だが、あれは単なるお守りではなく、もっと実用性があるものだとわかった。雨が降りそうになると、深い青色に変わるのだ。
今はそれを窓際にかけている。たまに風もないのにカランと勝手に鳴り、それにつられて外を見ると天高くに龍らしき姿をみかけることがある。
すっかり大きくなってしまい、きっと部屋には入れないだろうが、もう一度くらい雨と共に落ちてきてくれないだろうか。
そんなことを思いながら、雨の日は今日も、僕は窓を開けている。
ーー 終 ーー
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