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「目もガラス玉みたいだ……三枚におろして活け造りにしたいくらいだ……」
「ここに、危険な人がいます!!」
俺が手を上げていると、ジェーンは笑いながら部屋に入り、料理の前で降ろしてくれた。
「夏目ちゃんには、白身魚のコースで、まずはサラダを食べてみてね」
料理は和食風になっているが、和洋折衷になっていた。サラダには隠れてエビが入っていて、まるで森で昆虫を探しているような気分になる。
「ふふふふふ」
俺の目に見つからないエビなどない。
「笑うと、天使にしか見えない……刺身で食べたい」
ジェーンは、俺をじっと見ると、涎を拭いていた。
「夏目は、そんなに可愛いモノではありませんよ。噛みつかれる前に、離れてください」
俺は猛獣でなない。
「しかし、ジェーンは変人でも、料理はおいしい」
俺が本村を見ると、本村は日本酒を飲んでいた。
「俺も飲む!!!」
俺はテーブルの下を潜り、本村によじ登ると、猪口にかぶりついた。しかし、中身は空で、ほんのりと味がしただけであった。
俺は諦めずに徳利を捜したが、本村は逆さまにして振ってみせた。
「一口くらいいいでしょう?」
「ダメ!大人になるまで、禁酒だ」
ならば、俺の前で美味しそうに飲まなくてもいいだろう。俺が睨んでいると、本村が嬉しそうに笑っていた。
「夏目、食事が終ったら風呂に入ろう……月見風呂だ」
酒が飲めないのは、この体なので仕方が無い。
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