7人が本棚に入れています
本棚に追加
コンビニ
そして今じゃ、その世界観へと、どっぷり浸かってしまっている。
「 あぁー!この時間の為に私は生きている!幸せすぎる 」
毎晩、毎晩、私はそう呟いて、缶ビールを開けている。
音楽を聴く事も大好きで、毎日音楽をかけているが、音楽は、やっぱり、今どきの曲が好きみたい。そして、缶ビールの開ける音と音楽のコラボがたまらないのだ。
「 あれ、もうビールない! 」
私の唯一の楽しみが無くなってしまった。
ほろ酔いになり少しふらついていた私は、気づいたら、コンビニにへと向かっていた。
「 いらっしゃいませ 」
ビールをカゴに何本も入れ、オヤジくさいおつまみも次々へとカゴに入れいく。ビールには乾物が合うと勝手に思ってしまっている節がある。これは、おじいちゃんの受け売りなのかもしれないが。
そして、レジへと向かい、さっさとお会計を済ませたくて、店員をチラッと見たら、幼なじみの直也くんだった。
「 あっ…… 」
二人とも、同じ言葉を呟いてしまっていた。
お互いに、なんとなく覚えてるような表情をしていたが、私は買っている物が、買っている物だったから、急いで逃げるように、コンビニを出てしまっていた。
まさか……こんな所で再会してしまうとは。
「 うそでしょ、あのコンビニいつも行くのに、いつからいんの! 」
私は恥ずかしさと驚きで顔が真っ赤っかになり、心臓もバクバクとしていて、音が歩いている人達に聞こえてしまうんじゃないかと思うくらい、激しく動いていた。恋とは無縁の私は、こういうのは全く慣れていない出来事であった。
ガチャ……
ドアに鍵をさした途端の事だった。
「 あ。鍵開けっぱなしにしちゃってた 」
部屋の中を見た私は、驚いてしまう。
「 えっ、すみません 」
部屋の中に誰かいる。私は、ほろ酔いだったため、部屋を間違えてしまったかと思い、一回外へと出て、部屋番号を確認してしまう。
「 ……てか、ウチじゃん 」
鍵をかけ忘れてしまうことは、私にとって日常茶飯事だった為、その間に誰か入ってしまっている。
もう一度部屋へと入った私は、おそるおそる中へと入った。
最初のコメントを投稿しよう!