10人が本棚に入れています
本棚に追加
円と円が重なる範囲
「一斗、この前作った曲、まーくんが好きだって言ってくれたよ!」
理一は夜空のメンバーと順調に仲を深めているらしい。
「あんな低クオリティで良くも聞かせようと思うなぁ」
「一斗くん、天才じゃん! って言ってたよ〜」
まーくんこと将生さんに懐いているらしい。3つ上がどうのこうのって言っていたのに、完全に裏リーダーの座についてもらっている。
「仕事仲間とそんなにベタベタしてて大丈夫なのか」
「どういうこと?」
「いや、やり辛いじゃん。言わなきゃいけないことを遠慮なく言えなくなったりとかさ」
「一斗は俺に遠慮とかしないじゃん」
「一緒に仕事したことねぇだろって」
笑う方向に持って行ったけど、このやろー、俺が結構腹で溜め込んでるの気づいてないな。
意地悪いことしたくなるのが、自称ドSの俺の性。
「そーんなに?まーくんがいいなら?まーくんちに遊びに行けば良かったんじゃないのー?」
「何言ってるのー」
一斗が寂しがるから、来てあげてるんだよ
あーあ。一枚上手だったわ。
最初のコメントを投稿しよう!