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ルナとレイは公園のベンチにすわって夕日を眺めていた。
ルナの目は赤くなり、まぶたは腫れていたが、涙はもう流れていなかった。
(初恋は実らないって、本当なんやな)
(え?こういちが初恋だったのか?)
(そうやけど、何か文句ある?)
(いいえ、ありません)
ルナに睨まれたレイは、目をそらして遠くの方を眺めた。
(あぁ、もうあんなイケメンに二度と会えやんのやろうなぁ。ほんまに悲しいわ。応援なんかするんじゃなかった……)
(お前、それは言い過ぎだろ)
(うるさい。分かってるわ。ちょっと言うただけやんか)
レイは真剣な表情でルナの方を見た。
(ルナ、この際だからいうけど、俺達は人間に記憶されない存在なんや。もしそれを望むんだったらもう関わるのはやめろ)
(そんなこと、言われやんでも分かってるから黙ってて)
ルナの目からまた涙が溢れ出した。
その様子を見たレイは驚いて黙るしかなかった。
それから二人は何も話さずただただ夕日を眺めていた。
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