第3章 (彼氏との仲)

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(レイ、この公園で休憩せーへん?) (そうだな。お腹もすいてきたし休憩するか) 二人は公園のベンチに座った。 公園は今までの公園とは違い、数倍の大きさだった。 公園の入口には東綾瀬公園と記されていた。 いつものようにルナは、食べたい物を頭に浮かべると、一瞬にして膝の上にトレーが現れた。 トレーには白いお皿にカレー、福神漬、らっきょ、スプーン、透明のコップには水が入っている。 その隣には黄色の容器が二つあり、片方には缶詰のドックフード、もう片方には水が入っていた。 (はい) ルナは二つの黄色の容器をレイの前に置いた。 (サンキュー) レイはドックフードをゆっくりと噛み締めて食べ始めた。 ルナもカレーを食べようとした時、一人の女の人がため息をつきながら、ルナ達の前を通りすぎていった。 ルナは何事もなかったようにカレーを食べ始め、レイはその女の人に釘付けになった。 その女の人は超絶美女だった。 身長は170㎝弱、黒色で腰まである髪が風に吹かれてなびいている。 目はぱっちりで二重まぶた。 鼻は高く、口は程よい厚み。 化粧毛はないのに、誰が見ても超絶美女だった。 (あんなに綺麗な人がこの世界にいるなんて) (何、言うてんの。私の方が100倍綺麗やわ) (それは何かの冗談なのか?) ルナはレイを睨み付けて、手をパチンとならした。 その瞬間、食べかけていたドックフードが容器ごと消えてなくなった。 (俺が間違えてました。申し訳ございません。ルナさま~) 結局、レイは一食抜くことになってしまった。
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