エピソード1

20/23
前へ
/70ページ
次へ
「・・・・・。」 わちゃわちゃしゃべってる3人を見る。 てかまぁ俺がイケメンなのは散々言われたから自覚したけどもよく考えたらこの3人もなかなか整ってるんだよな。 総一は身長あるし綺麗な顔しててクールなイケメン。 瑞樹は短髪だからそうでもなく見えるけど目とかクリクリででかいしもうちょい髪伸びたら絶対可愛い。 犬っぽいし。 隆もこの2人がいるからそこまで目立たないけど爽やかで優しいお兄ちゃん系イケメンだし。 この4人けっこう目立ってるのでは? 「え?何?なんでそんな見るのてか距離近くね?」 「いや~総一と瑞樹に埋もれてるけど隆もよく見るとイケメンなんだよなと思って。」 「はぁ?お前に言わてもなぁ…。」 「確かに!なんかガチ恋勢が多くなりそうな感じだよね~。」 「後輩が入ってきたら大変なことになりそうだな。」 確かに年下にモテそうなタイプだ。 しかも真面目で一途で健気で頑張って告白しちゃう応援したくなるタイプに。 「そうは言われても俺はゲイじゃないしなぁ。彼女大好きだし。」 「ねぇ…ほんとに男はダメ…?」 とか伏し目からの上目遣いで目をウルっとさせて試しに言ってみた。 唇はさっきの夕飯の油でツヤってる。 「ちょっ…!!あ、秋生でそれはズルくない!?ノンケの俺でもドキッとするわ!!」 「隆赤くなってるよ~w」 「瑞樹!!やめろ!からかうな…。」 「お前ら何やってんの。」 総一が冷めた目で見てくる。 ちょっと遊んだだけなんだからそんな引かないでよ。 「てかなんで急にそんなこと?」 「ん~さっき気づいたんだけど視線がね、気になってね。」 「あ~まぁたしかに。でも注目されてるのは秋生でしょ~。」 「そうでもないよ?さっきから観察してたけどみんな見られてるよ。察するに話しかけるチャンスをうかがってる感じ。」 ずーっと様子をうかがうようにチラチラ見てくるんだよね。 あきらかに食べ終わって暇そうなのに。 「話しかけられたら面倒くさいな。」 4人でどうするかこそこそ話してるとだんだん視線が減ってきた気がする。 どうやら入口の方に注目が集まってきてるみたい。 俺らも入口の方を見てみると春兄たちが入ってきたみたいで塊が出来てる。 「よし、今がチャンスだな。逃げようぜ。」 隆のその言葉で俺たちはすっと立ち上がってみんなが春兄の方に注目してる間にささっと食堂を出た。 「わっ!」 「おっと。」 慌ててたから食堂の入口の枠に足をひっかけた。 転びそうになったところを隆に支えてもらってなんとか転けずにすんだわ。 「ふぅ…。隆ありがと。」 「いいよ。それより早く行こうぜ。」 「そうだな。」 あーあ、春兄と話したかったけどあんなに囲まれてたら無理だわな。 まぁいざとなったら部屋に行っても来てもらってもいいわけだしいいか。 それにしてもやっぱり春兄はモテるな。 春兄だったらすぐ恋人できそうなのになんでいないんだろ。 なんてもんもんと考えてたら瑞樹が話しかけてきた。 「ねぇねぇ、秋生。今日は大浴場行く?」 「あ、行く!春兄にも会えたからこそこそする必要ないしね。」 「え!?秋生はやめといた方がいいんじゃないか…?」 「…そのとおりだ。やめた方がいい。」 「え…なんで?俺だけ行けてないんだから行きたい!」 「だってなぁ…フェロモン駄々漏れなんだよなぁ。黙ってれば。」 「いや、黙ってればってひどくない?それに俺だって男だよ?体だってけっこう鍛えてるし!」 「まぁ一回くらいいいんじゃない?どうなるか見てみたいしw」 瑞樹は絶対面白がってるな。 まぁ大丈夫でしょ。 それにそんなに他人に効果あるなら春兄と入るのもいいかもしれないし! 春兄と最後に一緒にお風呂入ったのはいつだったかなぁ。 とりあえず一旦部屋に戻って一服してから風呂にいくことにした。
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加