意外すぎる繋がり

1/3
前へ
/685ページ
次へ

意外すぎる繋がり

「人が居ねえぞ。 どうなってんだ」 「えぇ......これは予想より酷い状態なのかもしれません」 スカーレットさんに運ばれ警察署に向かう途中の市街地の空。 見下ろす限り人っ子一人見当たらない。 「普段は人で賑わってるのに......こんな事って......」 「この様子じゃあ、あやかしの存在を隠せねえな」 私達の会話を耳にした博士が会話に入ってきた。 「その段階は過ぎちゃってるじゃんねー。 フランスではテレビ局をに占拠されちゃってさぁ。 もうフランスじゃあ一週間前から周知されてんだよねー」 「パンデモニウム? デモンエクスですか? それに占拠って......」 それだけフランスは切迫した状況なのだろう。 じゃなきゃ、博士をわざわざ外国に逃亡させないわよね。 「パンデモニウムとはライカンスローブの生き残りである、ライアが率いる軍団の名称です。 パンデモニウムとは悪魔を統べるものという意味ですが、ライア達は自分達こそデモンエクスの王だと誇示しているのです。 事実、フランスの殆どのデモンエクスはライアの傘下へと降りました」 「何故その狼男はそのような大それた事を?」 と、問いかけると後部座席でノートパソコンを弄る博士がある動画を見せてきた。 「俺も見てえから貸してくれ」 「はいよ、オジサン」 刑事と共に画面を見つめると、テレビ局のニュース会場と思われる場所で男が演説をしている所のようだ。
/685ページ

最初のコメントを投稿しよう!

464人が本棚に入れています
本棚に追加