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意外すぎる繋がり
「人が居ねえぞ。 どうなってんだ」
「えぇ......これは予想より酷い状態なのかもしれません」
スカーレットさんに運ばれ警察署に向かう途中の市街地の空。
見下ろす限り人っ子一人見当たらない。
「普段は人で賑わってるのに......こんな事って......」
「この様子じゃあ、あやかしの存在を隠せねえな」
私達の会話を耳にした博士が会話に入ってきた。
「その段階は過ぎちゃってるじゃんねー。 フランスではテレビ局をパンデモニウムに占拠されちゃってさぁ。 もうフランスじゃあ一週間前から周知されてんだよねー」
「パンデモニウム? デモンエクスですか? それに占拠って......」
それだけフランスは切迫した状況なのだろう。
じゃなきゃ、博士をわざわざ外国に逃亡させないわよね。
「パンデモニウムとはライカンスローブの生き残りである、ライアが率いる軍団の名称です。 パンデモニウムとは悪魔を統べるものという意味ですが、ライア達は自分達こそデモンエクスの王だと誇示しているのです。 事実、フランスの殆どのデモンエクスはライアの傘下へと降りました」
「何故その狼男はそのような大それた事を?」
と、問いかけると後部座席でノートパソコンを弄る博士がある動画を見せてきた。
「俺も見てえから貸してくれ」
「はいよ、オジサン」
刑事と共に画面を見つめると、テレビ局のニュース会場と思われる場所で男が演説をしている所のようだ。
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