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「ちっ! 人間の癖にやってくれる!」
「はああっ! 海藤流剣術秘技『四刃刈燦』!」
四つ向かってくる蔓を手前から袈裟斬りで切り落とし、横凪に振るいもう一本切り落とす。
最後にバク転しながら真下を通る蔓を斬る。
なんとかルーシェさんに到達するまでに切断できた様だ。
「ふぅっ! ルーシェさん、そちらはどうですか!?」
着地しながら背を向けて聞くと、明るい声が届き。
「丁度完成致しました! 発動させます!」
「いえ待ってください! 向こうからはいつ攻撃が来るか分からない筈! ならタイミングを合わせてください!」
そう告げると、ルーシェさんは。
「......! 分かりました、それでいきましょう!」
賛同してくれた様で、発動させずに踏みとどまってくれる。
ならここは私も頑張らないと......と、アルラウネに向かって駆け出した。
「邪魔よ、人間!!」
「悪いけどもう少し付き合ってもらうわよ!」
ルーシェさんの攻撃を止めようと幾つもの槍を模した蔓を向かわせるが、縦横無尽に切り裂いていく。
「人間と侮りすぎたわね! なら貴女から殺してあげる!」
下手にルーシェを狙うより私を殺した方が早いと踏んだのか、アルラウネは私の足元のコンクリートを蔓で貫く。
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