始祖【オリジン】

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「諦めたらぁ、ダメじゃなぁい。 人間はぁ短命なんだからぁ、もっとぉ頑張って生きないとぉ。 ふふっ、ほらアルラウネもぉボーッとしないのよぉ?」 頭蓋骨を貫かれると思ったその瞬間。 雷鳴が轟き、目の前に落雷が落ちた。 「なに!? この雷はまさか!」 「私......生きて......」 螺旋蔓を焼き、炭へと変えるその稲妻の稲光が収まると、空から人が降りてくる。 それは落ちるスピードとは思えない程緩やかで。 重力を感じさせないくらい羽の様に舞い、踊るように爪先から降り立った。 仕草は優雅そのもので、私はつい口にしてしまう。 「天使......?」 と。 だがその降り立ったゴテゴテのゴスロリ服を纏った金髪ツインテール少女は、唇を人差し指で触れながら、年不相応な妖艶な微笑を浮かべた。 「あらぁ? ロゼを天使なんて間違えるなんてぇ、とっても可愛いお嬢さんねぇ。 食べちゃいたいわぁ」 ペロリと自分の唇を舌でなぞる艶かしい仕草に、同姓ながらドキッとさせられる。 ふと彼女の少しだけ空いた唇から長く鋭利な牙が見えた気がした。
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