バイバイ、カゾク。

選択

「オマエは、俺の、ナワバリに、ハイッタ。
　ソシテ、荒らした。
　オマエは、ツミヲ、犯した。」

　意味が分かりません。ただ道を通っただけなのに罪を犯した?私は何もしていないのに。

「オマエは、イマ、この場で、10億円の、金を、払わなければ、
　ナラナイ。
　オマエに、3つの、センタクシヲ、与える。」

　そう言って騎士は小さなボードを渡してきました。そこにはこう書いてありました。

①お前が死ぬ
　今のお前はまだ1億円程度の価値しかない。これを選べば、9つのチャレンジをクリアして、お前は死ぬ。チャレンジは、全て生きるか死ぬかの境目あたりのモノになっている。途中で死んでも生き返る。しかし、お前が生き返っても、痛みは残る。

②友人を売る
　今、お前の友人は、全部で10億円程度の価値がある。これを選べば、おめでとう。お前は開放される。しかし、お前の友人は死ぬと思っているといい。今後、お前に友人ができると、お前は今と同じ目にあう。そして、①の選択肢しか出ず、払う金も5倍になる。

③家族を売る
　今、お前の家族は、全部で30億円程度の価値がある。これを選べば、おめでとう。お前は開放される。そして、お前は20億円程度を持って帰ることができる。しかし、お前の家族は死ぬと思っているといい。家族というのは、お前の両親とお前の兄弟や姉妹のことだ。

「ココから、選べ。」

　私が迷わず選んだのは……