ディフェンダー・ストッパー

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  [派生] 「久しぶり! 星野さん元気?」 『元気、元気。親父っさんとこから回る仕事で結構忙しくやってるよ』 「忙しい…… そうか、頼みがあったんだけどな」 『なんだ? 言ってみろ』 「見張ってほしい相手がいて」 『誰?』 「受けられないんなら言えないよ。こっち、マジな話だからだめなら誰か紹介して」 『そんなにか。……スケジュール考えてみる。張り込むってんなら時間かかるってことだろ? 払えるのか?』 「頑張る」 『ちょっとだけ時間くれ』 「お願い」 [数時間後の派生] ① 『夜中に悪いな、星野』 「いえ、親父っさんからならら時間は無いようなもんです」 『他の仕事、いったん全部引き上げてぇんだ』 「ってことは新しい依頼?」 『張ってもらいてぇヤツがいる。人数もほしい。大仕事になるかもしれねぇ』 「……誰ですか?」 『それは会ってからだな。明日来てくれ』 「分かりました。俺からもちょっとあるんでよろしく」 ② 「悪い、哲平、寝てたよな」 『なに? 星野さん』 「どうしても相手を聞きたい。俺の勘だけどもしかしたら出来そうな気がする」 『刑事の勘ってヤツ? ドラマだけじゃないの、あれって』 「バカヤロー、いい加減ドラマを基準に考えるのやめろ。ヒントでもいい、言ってくれ」 『……ワードでいい?』 「いいよ。引っかかればいいんだ」 『兄弟。社長。財産……ありふれてるよね?』 「いや、ヒットするものが欲しかったんだ。それでいい。答え合わせは明日。じゃおやすみ」 『おやすみ』  星野はジグソーパズルのピースを繋ぎ合わせていく。  R&Dと三途川一家。社長と言うなら企業だ。哲平で企業なら取引先だろうが、財産。そこに三途川が絡むとなると共通項は……兄弟…… (最初に哲平が頼んできたのは河野蓮司の話だったか…… 親父っさんと繋がったのもその件だった。2人の繋がりはそこか? だとしたら……ちょっと調べてみるか)  
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