同じ職、同じ服。

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同じ職、同じ服。

 ダブルボタンの白シャツ。カフェエプロン。髪を抑える帽子。  パティシエの職服はずっと憧れていたもので、今となっては、好きな彼とお揃いの服。 「仕事着は『お揃い』に数えないだろ」  パティシエの服に身を包んだ彼は、すげなく言った。 「店長や他のバイト員とも、同じ服な訳だし」 「み、みんなでお揃いコーデ」 「朝六時から夜八時半まで働くと、十五時間半もお揃いだな」 「確かに。……でも特別感あるっていうか。着ると気分あがりませんか?」  パティシエの服に身を包んだ彼女は、胸元に手を当てた。  ダブルボタンの白シャツ。カフェエプロン。髪を抑える帽子。 「一日の大半これ着ているから、あんまり」 「お疲れさまです」 「誇りには思ってるよ」
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