第十二話 七不思議、一つ目?

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第十二話 七不思議、一つ目?

SNSを見ているのもいる。あることないことかかれているから今はスルーだ・ 「こっち集中しろ、授業中だぞ」 学校中がざわついてる。 スマホは音を消した、連絡は来る。 授業が終わるころ、ノックする音。先生が開けると、何やら耳打ち、扉が閉まった。 「警察が来てるのはみんなも気が付いてるだろう、現場を荒らされたくないそうだ、一階には下りるな、立ち入り禁止だからな、トイレに行きたい奴は行け、今から見張る、すぐに戻って来い、こない奴は、放課後補習だ」 「いやじゃー」 「いやだったらすぐに戻れ、いいな、今からだ、三分で戻れ、一人でもかけたら全員だからな」 「噓ー」 「いやー」 なんて声。みんなが一斉に廊下へ出た。 ブ! すぐにタップ。 やっぱりか。 拡散してもいい? メンバーだけなら。 サンキューです。 先輩と、三人に送った。 目が合った。すぐに走ってきたやつ。 「一馬!本当か?」と言ったのはセンタ。 「お前な、あとで教えるよ」 「なんだよ、内緒ごとかよ」こっちは雄一。 なんかあったのか?と周りの奴が聞く、とにかく待て、後でと目で訴えた。 「そろそろ時間だぞ」 先公の声にみんなが席に着く。 「ほらもどれ」 「必ずだぞ」 「わかってるよ」 四時間目が終わるころ警官たちは切り上げていくのだが…。 現場の写真は撮って送ってある。鑑識との食い違いがあれば犯人は教師の中にいることになるが、そんなことあるかな? 授業はそのまま次の授業になった。緊急会議で、四時間目は自習となった。 雄一が俺の前に立った、俺は腕組みをして考えていた。 机の上にはノートが一冊、閉じられたまま、俺はそれをじっと見ていたんだ。 みんなが俺の周りを囲んだ。何があったんだと。 これが第一の話になるのか。 「よし、七不思議にされてたまるか!」 バンと机をたたき、俺は席を立った。 「みんな、今朝はありがとう、先週の金曜日に一枚の紙きれが回ってきたのを覚えてるよね」 俺はそれを黒板に書いた。 「でも、これ、何かの手違いで、正しいのが一枚しかなかったんだ」 「正しいの?」 「うん、正しいのはこう」 「何が違う?」 「ひらがな?」 「ここ点がついてる」 「それは上もだろう」 「数字だけが、ゴシック体だった」 俺は数字に丸をした。 「七は文字の真ん中、次は二と月、その次は二十二と日、俺はこう考えた、第二月曜と二と二を足してできる第四日曜、その間にある七、十七日に何かが起きる」 「十七?」 「なんかあるの?」 「この日、三年生の卒業式の予行練習がある、三回しかないうちの一つだ」 それが何の関係があるんだ。 つい最近、こんな事件があったよなとみんなに話した。 教室中がざわついた。まさかあの中に人が入っているとか? 「さあな、動物かもしれねえし、まあ、猟奇的なもんだ、警察呼んで当たり前だろ」 「雄一、お前なんかスゲーな」 「なんかかっこいいかも」 「それで、どうして、こんなことになったんだ?」 今朝、職員室の前に張り紙が張ってあった、知っているのもいると思うが、あんなところで騒ぎ出せば、必ず誰か先生が出てきて、あの紙を捨てる、犯人はそれを狙って、答えを十時までに絶対解かせないようにしたんだ。 「じゃあ、最初から、もうあのクーラーボックスは用意されていたの」 「そういうことになる」 なんで調理準備室だったの? 「十七教室、それとあそこにクーラーボックスがあっても不思議じゃない、運動部は冷蔵庫から氷を持っていったりしてるだろ」 でも今は寒くてもらってねえぞ。 それでも必要があれば行くんじゃね?アイシングとか使うよな、なんて声が聞こえ、みんながザワザワ。 でもなぜ十時だったのかな? どっかのクラスの授業? 時間が合わない、じゃあなんで時間指定したの? 「あのさ、もしも、あの中に人がいるとしたら、誰なんだろう?」 その声にみんなの声が止んだ。 「それは、あとでわかると思う、でも今は静かにしておいてほしい、憶測だけでしか判断できないのもあるけど、卒業式も近いんだ、穏便に三年生を卒業させてやってほしいんだ」 「じゃあさ、七不思議はこれで終わりなの?」 「いや、終わるんじゃなくて、誰かが作ろうとしてるんだ、だから安易にのせられない方がいい、これは、犯人に踊らされた俺たちをバカにしたゲームなんだ」 「アホ草、乗せられた方がばか見るんじゃ、知らねえふりの方がいいってことか」 「まあ今はな、これから何が起こるかわからないけど、生徒をバカにするなよって俺は言ってやりたいね」と言ったのはセンタ。 そうだよな、なんて一応それでみんな納得してくれた。 携帯がまたなった。 帰り校門前で待つ、出来るだけ早く。 はいはいわかりましたよ。 俺が席に着くと、みんなもそれぞれ席に着き始めた、ザワザワした教室はいろんな話で盛り上がっていたのだった。
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