50人が本棚に入れています
本棚に追加
/497ページ
要と司は翌日からの真澄と生徒達の関わり合いについて、どうやって行くかを話し合った。
漸く話が纏まり…司が掛け時計に目をやった。
「お、23時か。んじゃ、帰る」
「おやすみ」
「また、明日。…入るぞ~…お?」
司は真澄の部屋に続くリビングのドアをノックした。
が…返事は無い。
「もう寝ちまったか?」
ドアを開け、リビグへと足を踏み入れる。
「電気付けっぱなしじゃんか…って…こらこら…」
司が困った顔をしたのは…
如何にも風呂上がりの様子の真澄が、ソファーでうたた寝をしていたからであった。
上はタンクトップに短パンの出でだち。
髪は乾かす途中なのか、バスタオルが首に掛かっている。
「どうした?」
「疲れたんだろうな。
如何にも“寝落ち”って感じがする」
後ろから聞こえてきた要の声に司は振り返りもせず返事をし、真澄を横抱きに抱え上げた。
「…このままだと、風邪ひいちまう」
要は寝室のドアを開けてやり、寝かせやすいようにベットの布団を折りたたんだ。
「小さな子だ…」
体に目をやり、布団を掛けながら要は呟いた。
「だが…俺等とは全然、違うな」
「ああ…矢張、“女の子”らしいな…」
最初のコメントを投稿しよう!